『かわいいスカートのめくりかた』という写真集

 女の子のスカートのなかには秘密の世界が広がっている。それを覗けるのは男の子ではない。同じ女の子だけ。そう語っているかのような写真集が発売されました。

 写真の中に綺麗に閉じ込められた少女たち。
 見ている自分も抜け出せなくなりそうで、
 だからこそまた見たくなる。

 ──森川葵(女優・映画版SGC主演)

 スカートめくりは、女子の特権。

 女の子の、女の子による、女の子のための、
 「かわいいスカートのめくりかた」。
 様々なバリエーションを静と動で構成する、
 人気シリーズSCHOOLGIRL COMPLEX の進化系。

 『SCHOOLGIRL COMPLEX』シリーズ第四弾にあたる写真集『かわいいスカートのくりかた』はその名の通り「スカートめくり」にこだわった写真集です。

 しかし、ここで女の子たちのスカートの下の秘密の世界を覗き込もうとするのは男の子ではありません。徹底して同じ女の子たちだけなのです。

 この世界から男の子は完全に排除されています。ただ、写真集の向こう側で女の子たちの戯れを見ることを許されているだけ。これは完全無欠の女の子たちの楽園を撮った写真集なのです。

この写真集の来歴

青山裕企とは何者なのか

 同じ制服を着た女の子のスカートを後ろからめくっている女の子。おそらくその視線は彼女の可愛いお尻とそれを覆う下着に向かっているはず。

 しかし、その下着がぼくたちの視線にさらされることはない。女の子のスカートの下の空間を覗ける資格はぼくたちにはない。なんて、残酷。

 愛知県名古屋市出身。筑波大学第二学群人間学類心理学専攻、東京写真学園プロカメラマンコース本科卒業。2005年、自らの事務所「ユカイハンズ」を立ち上げる。2007年、キヤノン第16回写真新世紀にて優秀賞。2009年、東京ビューティーアート専門学校の講師を務める。

 サラリーマンや女子高生といった、“日本社会における記号的な存在”をモチーフにしながら、自身の思春期観や父親像を反映した作品を発表している。

 主な作品シリーズに、ジャンプして飛んでいるように見える瞬間の人物を撮影した『空跳人』『ソラリーマン』や、制服姿の少女をフェティッシュに撮影した『スクールガール・コンプレックス』『絶対領域』など。広告写真、アイドル写真などの撮影も多い。『スクールガール・コンプレックス』は小沼雄一監督により、2013年に映画化されている。写真家としてだけでなく、映像作家としても活躍しており、さよならポニーテールのミュージック・ビデオを手掛けている他、2014年の映画『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。』で映画監督としてもデビューしている。

『SCHOOL GIRL COMPLEX』というシリーズ

 このシリーズは過去、3冊が発売されている。いずれもフェティッシュなシチュエーションを活用した斬新な内容である。

 第一弾。女の子の各パーツに関するこだわりが印象的。

 第二弾。「放課後」というテーマを採用。どこかノスタルジーを誘う世界。

 第三弾。テーマは「女子高」。女の子同士が絡んだ表紙が印象的。

 そして、第四弾『かわいいスカートのめくりかた』へと続く。

この写真集はどう企画され、どう受け入れられたのか

企画意図をさぐる

 女の子同士が合わせ鏡のように自分のスカートのなかを見せ合いしている写真。すさまじいインパクト。

菅本:この写真……すごいですね。これ、自分のいちばん仲いい友だちとでもできないし……。恥ずかしいじゃないですか。見せ合ってて……なんか、「見せ合い」っていう言葉自体がエロいなって(笑)。「見せ合い」ってすごくないですか? 「見せ合い」って、単語だけですごいですよね。すごい、「見せ合い」……

青山:何回言うんですか(笑)
菅本:自分はこんなふうには女の子とキャッキャできないから、この輪に入っていけないというか、なんだか……見ていて照れますね。

青山:それはでも、男の子の視点に近いかもしれない。

菅本:あー、そうかも。(写真を見ながら)……パンツ、見えそうで見えないですね。

青山:見えそうでなくて、見えそうで、でもやっぱり見えそうでなくて…という(笑)。いちばん最初は、パンチラありきでも撮っていたんですよ。でも途中で、それは全部ボツにしました。

菅本:なんでですか?

青山:やっぱり、パンツを見せることが目的になっちゃうから。「スカートめくり」っていう行為そのものじゃなくてね。それに見えてしまうと、想像力がそこでとまってしまうからっていうのもある。ずっとパンチラが写ってると、途中で絶対に飽きるからっていうのもあるしね。

 あくまでパンツは見せない。その割り切りが、この写真集をフェティッシュでありながらある種、ストイックなものにしている。

 見たいけれど、見えない。その禁忌にぼくたちの欲望は掻き立てられるのだ。見えてしまったら、つまらない。

読者側の感想

ひたすらに、スカートのなかを見たいという欲望は抑制される

 体育館にて。お互いのスカートをめくりあうふたり。このふたりはただの友だち? それとも――妄想を誘う一枚。

 スカートをめくろうとする子。抑える子。きゃっきゃと笑う声が聴こえてきそうな日常のひとコマ。

 水辺にて、いまにもパンツが見えそうなカット。しかし、実際にパンツが我々の目に触れることはない。そこは女の子の聖域なのだ。

 四冊目になった『SCHOOLGIRL COMPLEX』の世界は、どこか「百合」に近づいている。

 男の子という存在が排除された、女の子だけの聖なる空間。そこで繰り返される戯れ。それは童貞少年の妄想のなかにだけ存在する世界なのかもしれない。

 それでも、その世界は限りなく魅力的だ。タブーがあるからこそ、魅力は何倍にも増していくのだ。

 ――あー、しかし、パンツ見たいなあ。だれか見せてくれる女の子、いないかな。

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